シケンラボ vol.2 化学的なアプローチでミュータンス菌をコントロールできれば、歯の治療や口腔ケアが困難な人にも役に立つのではないか? 株式会社シケン×大阪大学

— 歯の健康をもっと、ずっと。 —

私たちはこの想いをもとに創業当時から現在まで、
みなさんの歯の健康を支え続けるために
様々な学術機関や第三者機関と一体となって実証実験を行っています。
現在までに、12の大学と共同研究を実施し、
64件の学会・論文発表をしてきました。(2016年10月末現在)

歯ブラシの力で少しずつでも
口内環境を改善するために、
今日も私たちは検証と実験を
繰り返します。

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化学的なアプローチでミュータンス菌を減らすソラデー化学的なアプローチでミュータンス菌を減らすソラデー

TiO2(酸化チタン)半導体に電気を流す独自の特許技術で「マイナス電子(e-)」を発生させ、口腔内の細菌増殖を抑えるソラデーシリーズ。ソーラーパネルの大型化によって人体に影響を与えない微弱電流を増やすことで、ミュータンス菌の増殖を抑える効果を高めています。薬品などを使わず化学的にプラークをコントロールできれば、口腔ケアが困難な障害のある人の虫歯予防などの口腔ケアにも有効だと考えています。

TiO2(酸化チタン)半導体に電気を流す独自の特許技術で「マイナス電子(e-)」を発生

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ソラデーの改良はミュータンス菌の減少に有効か?ソラデーの改良はミュータンス菌の減少に有効か?

大阪大学歯学部附属病院で障害者の歯科治療を専門に研究している村上博士のもとで検証を行いました。村上博士は約10年にわたって酸化チタンとミュータンス菌の減少における基礎実験も行っており、障害のある方々の口腔ケアへの応用も視野に入れての検証となりました。

検証 酸化チタンに流す微弱電流を増やすとミュータンス菌は減るか?検証 酸化チタンに流す微弱電流を増やすとミュータンス菌は減るか?


検証の結果、ソラデーと同じ電力を流した酸化チタンと一般的なステンレスでは、酸化チタンの方がミュータンス菌の減少に効果がありました。また、村上博士による過去の基礎実験と比較しても、ソーラーパネルの大型化による微弱電流の増加はミュータンス菌の減少が顕著で、菌の減少における時間の短縮にも効果的でした。

酸化チタンの光触媒技術は、光エネルギーを化学エネルギーに変換して有機物を分解するため、その抗菌・殺菌機能が医療現場などでも応用されています。一定の効果が認められたことにより、セルフケアの困難な障害を持った人にとっても有効な可能性があると考えられました。

【実験方法】

生理食塩水にミュータンス菌を培養した「菌液」を用意。液内の菌が沈殿しないように空気を入れ続け、菌の浮遊状態を安定させる。暗幕で覆われた安定した光環境のもと、ソラデーに使用しているソーラーパネルから微弱電流を流す。素材は酸化チタンとステンレスを比較し、ミュータンス菌の数の変化を測定する。
(詳細の実験レポートはコチラ>

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予防歯科は障害者にとって切実な課題予防歯科は障害者にとって切実な課題

私は学生時代のボランティアがきっかけで、障害者のある方々の歯科医療という道を選びました。身体的な障害や知的障害、自閉スペクトラム症などの発達障害、精神障害などのある患者さんの歯科治療や口腔ケアを専門にしています。このような患者さんのなかには、治療中に口を開けていただけなかったり、治療の際の意思疎通が難しかったりすることなどから、一般的な歯科クリニックでの治療が困難な場合があります。そのため、口腔ケアによる予防が極めて重要なのですが、歯磨き自体を痛がったり嫌がってしまわれるケースも多いのです。そこで、治療に至る前に少しでも効率良く口内環境をケアできれば、患者さんのQOL(Quality of life:生活の質)を高めることになり、生活をサポートするケアラーの方々の負担を減らすことにもつながると考えています。

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臨床に応用するには基礎実験が重要臨床に応用するには基礎実験が重要

歯ブラシの効果に関して、障害のある方を対象にした臨床試験が難しいということもあり、まずは基礎実験を繰り返して効果を検証することが大切になります。ソラデーの基礎実験を始めて10年以上になりますが、改良を重ねることでミュータンス菌の減少効果が認められました。障害のある方では、口腔ケアのサポートがないと3日ほどで口腔環境が劇的に悪化してしまうこともあるので、少しでも効果的な手段が求められています。薬品などを使う方法も開発されていますが、体に必要な菌まで減らしてしまう場合もあり、安全で化学的に効果が認められるソラデーの進化に期待したいですね。

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人生の途中では誰もが障害を抱える人生の途中では誰もが障害を抱える

私の専門は障害のある方の歯科治療ですが、実際には高齢者や病気でセルフケアができなくなってしまった患者さんのケアも含まれます。例えば脳梗塞で倒れて寝たきりになってしまった患者さんの場合、ご家族も対応に追われてしまいます。点滴などによって食事もとっていないため、つい疎かになってしまうのが歯磨きです。食事をしないと歯は汚れないように思いますが、口内の唾液も動かないので唾液に含まれるリン酸カルシウムなどが堆積してしまい、歯の噛み合わせの部分まで大きな歯石ができてしまことがあります。人は必ず死を迎えるものですが、それに至る前には多くの人が何かしらの障害を抱えてしまう場合が多い。そのような場合でも効率的な歯科予防ができるようになることを願っています。

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